麻婆豆腐は、中国の長江の上流、四川地方を代表する豆腐料理である。本場四川料理の麻婆豆腐は、山盛りの唐辛子で煮込んであり、汗ばむほどに辛い。本場のメニューでは、「麻辣豆腐」と表示され、この場合の「麻」はしびれる、「辣」は辛いという意味。文字通り、本来は舌がしびれるほどに辛い料理なのである。
さて、「麻婆豆腐」と書くからには、やはりこの料理には’お婆さん’が関係している。その昔、この地方にアバタ面のお婆さんがいた。このお婆さんの作る「麻辣豆腐」がおいしいと評判になり、やがて近所の人たちがこの料理を「麻婆豆腐」と呼ぶようになったのだ。
「麻」という字には、しびれるのほかに、アバタという意味もあったためである。